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| 制 度 概 要 |
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「Limited Liability Partnership(LLP)」、「Limited Liability
Company(LLC)」
それぞれ一般に「有限責任組合」、「有限責任会社(合同会社)」と訳されています。
この日本版LLP制度は、経済産業省と有識者研究会での検討に始まり、国会審議を経て、平成17年4月27日国会で可決成立され、同年8月1日に施行され実際の活用がスタートしました。
また、平成16年12月8日には法務省法制審議会の会社法(現代化関係)部会で、会社法制の現代化に関する要綱案のとりまとめが行われ、この中で会社の内部関係について組合的規律が適用される新たな会社類型として日本版LLCの創設についても触れられました。
その後、LLC制度を含む会社法は今通常国会に提出され、平成17年6月に可決成立し、法施行日である平成18年5月1日から新生「株式会社」、「LLC」の活用が可能となりました。
これまで我が国の法で定める組織制度には「有限責任の物的制度」と「無限責任の人的制度」の二類型しかなく、「有限責任の人的制度」が用意されていなかったため、欧米で成功している、LLPやLLCを導入しようという機運が高まった訳ですがが、これは大企業同士の共同出資による実験的事業投資であったり、高度な専門性を持つ人的資産と、そこへ提供される資金を有機的に組み合わせる組織体としての利用価値が高いものとして注目されています。

ここからは新制度の特徴的メリットについてお話します。
1.まずこれらの事業体は、出資者が出資額までしか事業上の責任を負いません。 (有限責任制)
2.出資者が自ら経営を行うので組織内部の取り決めは自由に決めることができます。 (内部自治原則)
3.税制面では、法人税が課税されずに、その出資者に直接課税されるため、事業段階で法人課税が課された上に、出資者への配当に課税されることを回避できるメリットがあります。 (構成員課税制度)
やや詳しく見ていくと、
1.(有限責任制)について
日本版LLCは法人でありますが、日本版LLPは民法上の任意組合の特例として法定され、法人格は取得しない形になりました。
この法人格の有無では差の出た二つの制度ですが、揃って出資額に限定した有限責任性が担保されたのが、今回の立法・改正によって得られる大きなメリットの一つとなります。
2.(内部自治原則)について
現在日本国内でも、建設共同事業体(JV)などで民法上の任意組合を使って事業を行う際に得られるメリットとして活用されている点と同様のものです。
出資額の多寡に拘らず、事業への貢献の度合いに応じて、利益配分や議決権を、内部で自由に決めることができるます。
(ただし、民法上の任意組合の場合、全出資者が無限責任を負います)
たとえば、資金力には乏しいが優れた研究開発力やノウハウを有する大学教授などを出資者に加え、成果が出た際の利益配分については、出資額に拘らず提供したノウハウ、貢献の度合いに応じて教授に大きく配分するように取り決める、などの利用方法が考えら、その他の産業でも様々な活用方法が限りなく考えられます。
3.(構成員課税制度)について
日本版LLC制度には、この構成員課税制度は適用されないこととなりました。
よって、この点に関して言えば、ふたつの新制度のうち先行して検討が進められ法人格を取得しない形で法定された日本版LLPだけに、構成員課税制度の適用がなされる事となりましたので、LLPの利益について事業体段階では法人税課税が回避され、出資者への配当の段階になって初めて直接課税されることになります。

では、海外での利用状況はどうでしょうか。
上記の三つのメリットが注目され、海外ではこのLLP、LLCが活発に活用されています。
アメリカのLLCは最近10年間で80万社に膨らみ、株式会社を含めた組織数全体からの構成比にして、12%にもなっています。
イギリスで、無限責任のリスクの過大性を問題視する声が高まり、直接には公認会計士業界からの要望を受け平成12年にLLP制度が創設され、その後約3年間で約1万社が興されています。
また、シンガポールでも2005年4月にLLP法が成立しています。
我が国でも法が施行されれば、多くの企業でこの制度が取り入れられ大いに活用されるものと思われます。
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